グローバル経営の極北

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グローバル経営の極北

日系メーカー、米系IT企業を渡り歩いてきた経験をもとにグローバル経営について語ります。Twitter(@nori76)もやってます

ラオスの村を訪れた時のこと

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僕は会社でつい近くの人と雑談してしまうんだけど、今日なぜか大学時代のNGO活動の話になった。

ちょうど「国際援助」というのが日本でも盛り上がりを見せており、国際政治における新しい「アクター」としてNGOが注目を浴び始めたころだった。僕もあるNGOによく顔を出していて、2年生の夏に「スタディーツアー」で、彼等が支援しているラオスの村を尋ねることになった。

今日雑談しながら思い出したのは、そのラオスの小さな村に実際滞在して支援活動を行っていた一人の熱い若者について。

いったい彼はなぜ辺鄙なラオスの村に、NGO職員として辿り着いたのか?

彼はSFCを卒業して、ある大手の石油会社に勤務していた。働き始めて数年が経った頃、阪神大震災が起きて彼は発作的にボランティアに向かう。そのまま彼は会社を休み、ボランティア活動に必死に従事した。しばらく活動を続けたあと、いつまでも仕事を休むわけにもいかない彼は東京に戻ってくる。

そこで彼は部屋に戻り、温かいシャワーを浴びる。そこで彼はこう思う。

「被災地では今も多くの人が苦しんでいる。でも俺はこうしてきれいな部屋で、温かいシャワーを浴びてほっとしている。矛盾じゃないのか」と。

そして、彼はそのまま会社を辞め、ボランティア活動に戻っていった。その後NGOに辿り着き、ラオスの小さな村に「持続的な農業」支援を行う職員として派遣された。

村で会った彼は流暢なラオス語で村人と会話し、ツアーに参加した学生たちに熱く語りかけてきた。

「この村にはね、近代国家が収奪し、破壊してきた伝統的な文化が残ってるんだよ。彼等が代々受け継いできた農業は守られるべきなんだ」

「僕はね、このラオスでの活動が終わったら、日本で有機農業をやるつもりなんだよ。農業からあるべき社会の姿を考えていきたい」

今でも、そうまくし立てる彼の目を覚えている。熱気に満ちた語り口。派手に手振り身振りを加えながら、彼はこちらをきっと睨みながら話しかけてきた。その眼差しは本当に真剣だったけれど、その奥にはどこか寂しさを感じさせた。

大学卒業後はすっかりそのNGOにも顔を出さなくなってしまったので、彼が、その後どこで、なにをやっていたかは全く知らない。彼は、自分の信じるところに従って、あのこちらが気恥ずかしくなるくらいの真剣さで、有機農業をはじめたのだろうか。それとも全く違うなにかをやっているのだろうか。

僕は「国際援助」とは程遠いビジネスの世界で15年ほど過ごしてきた。でも、たまに、NGO活動を通じて出会った、多様で、真剣で、そして少し変わった人達のことを思い出す。そして、その頃の自分がなにを真剣に追い求めようとしていたのかを考える。

米投資銀行の「Google化」について

next.ft.com

ゴールドマン・サックスの新卒応募が25万人を越えた、というFinancial Timesの記事について触れたい。

まず、この記事の背景にあるのは、アメリカでは金融危機後の規制強化と業績不振、高額報酬への世間からの強い批判、極端な長時間労働、などを理由に、ゴールドマン・サックスやモルガン・スタンレーといった投資銀行の労働市場における人気が落ちてきているということ。

逆に人気が高まっているのはハイテク業界。Google, Facebook, Amazonといったハイテク業界の中心プレイヤーから野心的なスタートアップまで、エンジニアを中心に優秀な人材を高額の報酬で奪い合っている。さらに、Googleが先鞭をつけた至れり尽くせりの福利厚生やお洒落なオフィス、そしてなにより従業員の「自由」や「イノベーション」を尊重する企業文化が、多くの優秀な若者を引きつける要素になっている。

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例えばハーバード・ビジネススクールの卒業生の進路を見ると、この流れははっきりしている。上にあげたグラフ*は2011年と15年の卒業生の進路を比較したグラフだが、11年には39%が金融業界(Financial Services)に就職していたのが、15年には31%と8%も減少している。

一方でハイテク業界(Technology)は、逆に11年に11%だったのが、15年には20%と9%も増加している。つまり、金融業界の減少分がそのままハイテク業界に移ったことを表している。

(なお、コンサル業界が24%と安定した人気を誇っているのも興味深い。コンサルティングへの安定した需要、高い給与水準、「知的」職業としての面白さ、などは高学歴層には依然として魅力を保っていると言える)

こうした「不人気」に危機感を感じた金融業界は、過剰な長時間労働の是正パフォーマンスレビューの廃止サバティカル休暇の提供、など「Google Model」を意識した従業員待遇の改善による魅力の向上に努めてきた。FTの記事で触れられているように、そもそも金融業界の「不人気」というのは誇張されすぎてきた面はある。一方で、こうした施策によって就職先としての魅力が改善してきていることは事実だろう。

また、FinTechの潮流はハイテクと金融の接点に新たな産業を興しつつある。AI, IoTが生み出す大きな変化を考えると、テクノロジーという「横串」と既存の産業との接点に「魅力的」な仕事が産まれてくる、というのは今後も続いていく流れで、そこが世界中から優秀な人材を惹きつけ続けるアメリカの強さであろうと改めて思う。

 *Source: AT-A-GLANCE Recruting, Harvard Busines School
http://www.hbs.edu/recruiting/data/Pages/at-a-glance.aspx?tab=career&year=2015
http://www.hbs.edu/recruiting/data/Pages/at-a-glance.aspx?tab=career&year=2011

 

最高の仕事ができる幸せな職場

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How Google Works

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ワーク・ルールズ!―君の生き方とリーダーシップを変える

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ベネッセ原田社長の退任から透ける「現場の抵抗」問題解決の難しさ

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business.nikkeibp.co.jp

ベネッセの原田社長が退任を発表した。この日経ビジネスの記事では、彼が就任当時に漏らしたこんなコメントに触れている。

ベネッセの社員は教材作りなどで優秀だが、学級委員タイプでマーケティングや財務などの経営の基本ができていない

原田氏の経営手法が実際どうだったかは別にして、この「経営の基本が共有されてない」というのは、日本企業が抱える課題と言える。日本企業の経営では、その企業「独自」の経営手法が賞賛される傾向にあり、結果として欧米(最近ではアジアでも)で標準化されつつある経営の基本的な手法に精通した人材が少ない。

さらに、こうしたグローバルで標準的な経営モデルに移行しようと望んでも、企業(事業)の成熟期に入ってから経営の仕組みや人材のスキルセットを変えるのは難易度が高い。特に、日本企業で一般的な終身雇用モデルだと、その変革はさらに難しくなる。

そこで、多くの企業は外部のコンサル登用や中途採用でその課題に対応しようとしているのだが、「民主型」の日本の経営モデルだと、現場からの強烈な突き上げ、というさらに困難な課題があり、それを解けずに経営陣が変革を諦めていく場合が多い。

ベネッセの課題もまさにそこにあるように見える。「進研ゼミ」をはじめとした教育事業は、安定した事業基盤となって会社を支えてきたし、そこでの成功で得たキャッシュを介護事業などに投入する形でベネッセは事業拡大してきた。現在の業績不振は個人情報流出に起因する面も大きいとはいえ、より本質的には、少子化やリクルートのスタディサプリのようなデジタル化による変化に、既存の成功モデルが以前ほど通じなくなっていることが大きいだろう。

圧倒的な成功モデルを持ち、しかもそれを担う人材が長期間変わっていないと、ベネッセが直面しているように、市場の変化に対応した経営モデルに移行していくのはとても難しい。日経ビジネスの記事からは、この課題をうまく解くことができなかったことへの原田氏の苛立ちがとてもよく伝わってくる。

日本企業の経営モデルは「お神輿型」だというのはよく言われる。これはお神輿の上に乗った経営陣を、「現場」のミドル層が「担ぐ」形で経営が行われる様子を指している。

この例えが面白いのは、経営陣がお神輿の上に乗っている、ということは、それを支えるミドル層が経営陣を神輿から「落とす」ことも可能だということ。つまり、経営陣の生殺与奪をミドル層が握っていることになり、実際のところ日本の経営では経営陣の意思決定を「現場」のミドルが押しつぶしたり、抵抗勢力としてその実現を阻むケースがとても多い。

三枝匡「V字回復の経営」が名著である理由の一つは、「抵抗勢力」をどう抑えながら改革を進めるか、という日本の経営環境で一番難易度が高く、重要な課題を正面から取り上げているから。彼の本からは、「現場」の抵抗、という経営における困難がリアルに伝わってくるし、それをどうやって解くべきかの回答を、具体的なストーリーを通じて学ぶことができる。

大切なのは、欧米型経営のコンセプトをそのまま日本企業の経営に導入しようとすることでなく、日本型経営の歴史や企業ごとの特性を十分に踏まえた上で、経営のリアルな「現場」でどうやって競争力のある経営モデルを導入、実行していくかにある。その困難に正面から向きあう経営陣や管理職が増えないと、今後もベネッセが直面しているような課題を解くことは難しいだろう。

V字回復の経営 2年で会社を変えられますか 企業変革ドラマ (日経ビジネス人文庫)

V字回復の経営 2年で会社を変えられますか 企業変革ドラマ (日経ビジネス人文庫)

 

 

経営パワーの危機 会社再建の企業変革ドラマ (日経ビジネス人文庫)

経営パワーの危機 会社再建の企業変革ドラマ (日経ビジネス人文庫)

 

 

戦略プロフェッショナル シェア逆転の企業変革ドラマ (日経ビジネス人文庫)

戦略プロフェッショナル シェア逆転の企業変革ドラマ (日経ビジネス人文庫)

 

 

比較制度分析序説 経済システムの進化と多元性 (講談社学術文庫)

比較制度分析序説 経済システムの進化と多元性 (講談社学術文庫)

 

 

キャリア構築のヒントについて、リクナビNEXTジャーナルに寄稿しました!

next.rikunabi.com

リクナビNEXTジャーナルに寄稿しました。20, 30代の若いビジネスパーソンを励ますような記事を、というお題を頂いてから色々考えました。結果、あまり大上段に構えて抽象的な話をしてもしょうがないし、自分の経験を具体的に伝えることで、キャリアのヒントみたいなものを掴んで貰えたらと思いながら書きました。

こうして一つの文章としてまとめると、どうしてもうまくいった部分が前面に出てきますが、実際はそこまで美しい話ではなく、「花形」で活躍する人達への嫉妬、自分を露骨に蔑んでくる人達への怒り、全然仕事がうまくできない辛さ、このまま将来どうなってしまうんだろという不安、などあらゆる感情が自分の中で渦巻きながら、毎日歯を食いしばりながら頑張ってきたというのがより真実には近いです。

こうした様々な感情とどう折り合いをつけて「自分だけの動機」に深く入り込んでいけるか?自分が成果を出す上でこのことは決定的で、その重要性に気づけたのは、必ずしも恵まれた「花形」でなく、「マイナー」な部門で仕事をこなしてきたからだと思います。

ぜひご一読下さい!

パワポ1枚でビシっと決める 経営陣から合意をとりつけるコツとは?

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経営陣によるビジネスレビューに参加することが多いのだけれど、いつも気になるのは、パワポで10枚以上になるような資料を作ってくる人たちのこと。しかも、ご丁寧に1枚目はデータの前提や定義からはじまり、その後、一枚一枚彼らの考えるロジックが淡々と説明されていく。で、大抵の場合そのロジックは冗長で、それぞれの論理的繋がりも弱かったりする。

こういう時の経営陣は、見るからにイライラしだして早々にプレゼンを遮ったり、逆に無関心になって全然話を聞かなくなったりする。なぜ、こうなってしまうのだろうか。

まず大事な前提は、経営陣は「意思決定」するためにミーティングに臨んでいる、ということ。意思決定で必要となるのは、課題が構造化されていて、その課題を浮き彫りにする分析が定量的データと共になされ、そこから論理的に導き出されるいくつかのアクションが提示されていること。経営陣はこれらの要素を含んだ資料を見て、それを彼等の経験や洞察に照らし合わせて考え、最終的にこれだと思う「意思決定」を行う。

なぜ10枚以上になるような資料がまずいかというと、そういう資料を作ってしまう人は、多くの場合、課題の構造や本質を正しく捉えきれていなかったり、適切な抽象化を行えていないから。なので、論理的な展開が弱かったり冗長な資料を作ってしまうし、自信の無さからまずはデータの前提や定義からはじめてお茶を濁そうとしたりしてしまう。

僕が経営陣に資料を持って行く時は、多くてもパワポ3枚くらいに収まるようにすることを心がけている。理想的には1枚。課題の構造を適切に切り取った表やグラフが説得力のある定量データと共に示されて、そこからの洞察が簡潔に整理され、論理的に導かれるアクションや提案がまとめられている。これが1枚にまとまっていて、ミーティングが開始してすぐ経営陣を議論に引き込んでいく。

うまく経営陣に刺されば、彼等からは矢継ぎ早に質問が飛んで来る。この質問に、その場ですぐ数字や事例を、資料でなく「空で」返答できるかが非常に重要。「それはこちらの資料で」と言って、他のページに飛んだりするのが一番まずい。

なぜかというと、経営陣は質問した瞬間に適切な返答ができるかで、その人自身が分析や提案を深く理解しているか、その人は信頼できるか、ということをレビューしているから。上記したように、経営陣は「意思決定」するためにミーティングに臨んでいるのであって、持ち込まれた分析や提案が、自分の意思決定を助ける質と深さを持っているかはきわめて重要になってくる。

特に、グローバル企業では、経営に関する意思決定の失敗で数字の実績を出せないことが続けば、経営陣にはすぐクビや更迭が待ち構えている。だから、彼等は真剣に、自分の意思決定を助ける素材が提示されているかをレビューするわけである。

僕の前職の(勝手に師匠と思っている)COOは、本社との業績レビューの前には、自室に閉じこもって、関連資料を全て机の上に広げて真剣に読み込み、全ての経営指標とそれを補強する事例を頭に叩き込んでいた。その真剣さはこちらがとても近づけない迫力だった。そして、実際のレビューでは、本社CFO&COOから次々と投げかけられる厳しい質問に、瞬時に、しかもきわめて的確に答えていた。それは、まるで映画の一シーンのようで、今でも鮮明にその時のことを思い出すことができる。

経営陣に資料を持って行く時は最初の1枚が全てを決める。この意気込みで準備を行えば、きっと良い成果が得られるはずである。

 

ウォールストリート・ジャーナル式図解表現のルール

ウォールストリート・ジャーナル式図解表現のルール

 

 

留学生から敬遠される日本企業

「外国人からは「役割や仕事内容が不透明」「能力や成果に応じた人事評価が不十分」「長時間労働」などの声があるという。学生からは「日本の就職活動の仕組みが独特で分からない」との不満も指摘さされた」

最近では、グローバル化の必要性を強調しない日本企業の経営者はいないくらいだが、上記の記事が示すように、外国人を雇用する仕組みづくりはなかなか進んでいない(そもそも、この「外国人」を雇用する、という考え自体が特殊なのではあるが、、)。

この記事で外国人留学生が正しく指摘しているように、終身雇用と年功賃金、ジェネラリストの育成、といった「日本的経営」を形作ってきた制度や慣習は依然として多くの日本企業で残っている。

これらの仕組みは、もちろん合理性もあるし、メリットもある。特に日本企業が戦後復興から驚異的な勢いで成長していた時期には見事に機能したと言えるだろう。しかし、忘れてならないのは当時の成長企業の中核メンバーは30代が主であったこと。雇用の不安がなくて、役割問わず何でもできて、しかもそれが会社の成長として成果が出てくるのであれば、特に若い世代は士気が上がる。

一方で今や日本の大企業の平均年齢は40歳を越えるのが普通で、中核事業の売上成長率はよくて一桁前半、下がる場合も多い。この事業環境で、今の制度を維持するのは非合理なことが多くなってきている。上にあげたように、優秀な海外の人材を獲得しにくい、というのはわかりやすい弊害の一つだろう。

経営の工夫としては、日本を一つの「地域」にしてしまう、というやり方はある。例えば、各地域をグローバルの統括会社にぶら下げるような形にして、日本は地域の特性を踏まえた制度設計で運営する。特定の地域に偏った制度設計はグローバル企業の一般的な成功方程式とは異なるけれど、現実的にはまずはこのやり方なのかなとは思っている。国内と海外事業を切り分けたソフトバンクや、海外統括本社を作っているJTなどの事例が参考になるだろう。

メールでの議論やめませんか?

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僕は経営管理を仕事としているので、複数のチームを俯瞰的に眺めてうまくいっているか、なにか問題がないかといつも気を配っている。

そうした仕事をしていると痛感するのは、チーム内もしくはチーム間のコミュニケーションや情報流通が滞ることで全体の生産性が落ちるということ。

例えば、営業部門はマーケティング部門が自分達が思うようなキャンペーンやイベントを打ってくれないと文句を言っている。逆にマーケティング部門は、営業部門が非協力的なので、効果的なキャンペーンやイベントができないと文句を言っている。

もしくは、メールでの議論。お互い全く歩み寄らず、厳しい口調のメールが飛び交う。指摘は段々細部に入り込んでいき、もともと解決したかった問題からはどんどん離れていく。

経営の立場からすると、こうした事例は頭が痛い。コミュニケーションの不調は、案件成約を滞らせたり、商品発表の効果を落としたり、顧客の不満解決が遅れたり、と実際に経営に負の影響を生じさせるからだ。

なので、僕は対立する2者の間に入り、それぞれから事情を聞き取った上で問題の構造を整理する。その上で両者を呼んで(できれば対面で)ミーティングを開き、整理した構造をもとに、そもそもの課題や目的はなんなのか、そしてどういったアクションを取ればそれが解決するのかを提示し、お互いの同意を得ていく。

ポイントは「そもそもなにがしたかったんだっけ」という点をはっきりとさせること。両者とも問題を解決したいんだけど、それぞれのやり方に固執していたり、感情的に対立している場合が多いからだ。なので、本来の目的や課題を整理してあげて、そこで両者から(公式の場で)同意をとって、その上で協力しましょうよ、と持っていく。

これがうまくいくのは、きちんとした目的、つまり大義名分がはっきりと提示された時に、それを正面から否定することは難しいからだ。そこまで否定してしまうと、じゃあお前はなにをしたいんだ?、ということになるわけで、さすがにそのレベルで議論をして自分を正当化するのは難しい。

もちろん教科書通りにいかないことも多いけれど、組織やコミュニケーションに働く力学には法則や一般化できる部分が必ずあるので、それをうまく活用していくことが経営では重要となる。特に、最近はデータサイエンスの活用でこうした組織やコミュニケーションの問題の構造が明らかになりつつあるので、今後はますますそういった知見を活用することが重要になるだろう。

と、こうして書いている間にも、またメールで喧嘩がはじまってる、、、今日も「経営のお仕事」は続いていくわけである。