グローバル経営の極北

グローバル経営の極北

日系メーカー、米系IT企業を渡り歩いてきた経験をもとにグローバル経営について語ります。Twitter(@nori76)もやってます

「内発的動機」の強さがパフォーマンスを決める~ストレスといかに対峙するか

社会人経験を積めば、内発的動機の強さがパフォーマンスを決める、というのは誰もが気づくこと。学歴が高くても、この部分が弱いが故に、大事なところで逃げたり粘れずに成果が出せない人は多い。

なぜ内発的動機の形成が大事かといえば、なぜ仕事をするかなんて実は自明じゃないから。目の前の仕事に向かい合う動機を自分の中にきちんと作れなければ、例えば修羅場で逃げずに立ち向かえるわけがない。その動機は、金だろうとプライドだろうとなんでも良いけど、内側から自分を支えてくれる「コア」の信念がないと厳しい。

特に、椅子取りゲームの様相を呈しつつある今のビジネスでは、仕事において強いストレスを受けることは避けられず、ストレスをいかにマネジメントできるかが生き残る上で非常に重要。このストレスマネジメントの観点からも、内発的動機づけの形成が鍵になる。理不尽な状況に置かれてもそれをうまく内面で捌いていけるか。学生時代に部活動などでこのスキルを身につける機会がなかった場合は、社会人になってから仕事を通じて身につけていく必要がある。ただストレスマネジメントの方法論は一般にはよく知られていないし、体系的に習得する機会もなかなかない。

例えば、親から言われるがままに育ってしまうと、社会人で潰れるリスクは格段に高まる。仕事は他者からの圧力やストレスをどうこなすかが肝なので、それに打ち勝つための内発的動機がきちんと形成されていて、その使い方に習熟していないとすぐ潰される。

一方で、この内発的動機づけの形成、それによるストレスマネジメント、というスキル獲得を難しくしているのは、できる人から見たらなぜ他の人ができないのかよくわからないところ。できる人は手法として自覚していなくても、うまくストレスをさばくことができる。で、できない人を潰したりする。

メンタルヘルスを壊す可能性は今や職業人にとって最大のリスク。抗鬱剤の投薬は対処療法に過ぎず、認知療法などのカウンセリング的手法を取り入れて、ストレスマネジメントを身につけないと、仕事で必ず発生する高ストレス状況のたびに逆戻りとなる。経営の観点からも、せっかくスキルや経験を身につけた社員が潰れていくのは大きな損害。今までの能力育成は主に業務に関するハードスキルが主眼だったが、今後はストレスマネジメントの能力育成、といったソフトスキルの育成が長期的な人材活用のキーになってくるのでは。

 

ストレスマネジメントには「認知療法」の手法は役に立つ。その関連書も多く出ているが、以下ご紹介。

 

ストレスマネジメント入門 (日経文庫)

ストレスマネジメント入門 (日経文庫)

 

 

はじめての認知療法 (講談社現代新書)

はじめての認知療法 (講談社現代新書)

 

 

「怒り」のマネジメント術 できる人ほどイライラしない (朝日新書)

「怒り」のマネジメント術 できる人ほどイライラしない (朝日新書)