グローバル経営の極北

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人生で「逃げ道」を確保しておくことの大切さ

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とてもためになる記事が多い樋口さんのブログでこんなエントリがあった。

これは全くもって仰る通りで、退路を断った結果失敗する事例の方が実際は多いから、逆に成功者の退路を断った話が英雄譚として「消費」されるのだろうと思う。

しかも、成功者は能力やモチベーションが大抵高いから、それ自体が実は最大の「保険」になってるとも言える。起業で世間で評判になるほど成功した人ならば、仮に一度失敗したとしても、別の領域で成果を出す能力や精神的なタフさを兼ね備えているだろうから。

私の場合は、起業みたいにカッコ良い話ではないけれど、仕事も体調も絶不調で袋小路にはまり込み、さらに奥さんはアメリカに留学してという時に、千葉の実家に戻って体制を立て直したことがある。

それはいま思うと、人生の「岐路」における非常に良い意思決定で、あそこで無理して都内で一人暮らしをしていたら人生は破綻していただろう。

「退路を断って」という話ではないけれど、自分が置かれている状況を冷静かつ客観的に捉えて意思決定することの重要性を改めて感じる。

つまり、私にとって実家はまさにセーフティネットだったと言える。30歳を越えた男性が仕事もしているのに実家に帰る、というのは正直世間的には「情けない」と取られてもおかしくないのだけれど、その時の自分はどん底で、自分が戻れる「場」があることの大切さを痛感していた。

そして、育児真っ只中のいま思う。家族を作り上げていくというのは、子供達、つまり次の世代が困難に直面した時に、いつでも戻れる「場所」を確保しておいてあげることにその本質があるのかもしれないと。

誰かがいつでも戻れる場所を確保しておく、というのは、実は大変なことで、毎日変わらない日常をコツコツと積み上げていく必要がある。変化こそが最上とされる最近だとなかなか評価されにくいことだけれど、「場を維持する」ということにはやはり価値があるんだなあと思う。

かといって、変化を頭ごなしに否定してしまえば、それはそれで場は淀んでいく。変化と維持、この両者をどういう形で組み合わせていくのか、というのは、子供ができると一層リアルな問いかけになってくる。このせめぎ合いからまた新たな場所に出れるのかなとしみじみと思うところ。