グローバル経営の極北

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読書が「目的」になってはダメな理由

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本を読む上でのポイントとは?

育児と仕事で忙しいのに、どうやって時間を見つけて本を読んでいるんですか?と最近たまに聞かれます。

当然ながら時間は限られていますので、隅から隅までは読んでおらず、ざっと読むんですが、普段から自分が知りたいことや仮説を頭の中で整理しておくのがポイントかなと思います。

例えば、先日紹介したこの「巻き込む力」という本を例に挙げます。

巻き込む力 支援を勝ち取る起業ストーリーのつくり方

巻き込む力 支援を勝ち取る起業ストーリーのつくり方

 

私は最近よく新規事業案を考えているのですが、方法論的には整理されておらず、いつもゼロから作る感じになっています。これは非効率です。

さらに、資料のデザインといった点でも、最新の動向を押さえておらず、自分のスキルがやや古いものになっていることを自覚していました。

これらの課題を自分で明確にしてあったため、その課題を解決してくれそうな本や情報を普段から常に「検索」していたわけです。

で、この本について言えば、ちょうど8月度のKindleセールの対象になっており概説やレビューを読んだところ上記の「課題解決」に繋がりそうであったため、購入に至ったわけです。

さらに、普段から課題の構造や仮説を意識して整理していたので、本を読み始めたらまずはその解決につながる部分にとにかく集中します。

この「巻き込む力」であれば、投資家向けの提案を行う上での、事業案づくりから、ストーリーの着目、デザインのポイントが構造化された形で整理されており、しかも実際に使われた投資家向けのピッチが12社分も入っています。

よって、私が課題と思っていたことへの回答が明確で、その部分に集中してポイントをまず読むことが可能になります。

このような過程を経て見つけた良書には、課題を解決してくれる適切な説明が見つかりますし、本を読む前からと読書中の文脈が繋がっているので記憶にも残りやすいと感じています。

読書は思考の連続性がカギ

つまり、本を読むというのは、実際の文章を読むときのことだけを指すのでなくて、もっと連続した営みであるというのがポイントです。

普段から、ここを知りたいな、と思うところを色々と頭の中で考えていることが大切で、それに最適な本を見つけたら、その本で思考を補完して、また次に進んで思考を深めていく、といったイメージです。

本をあまり読み慣れてない人の話を聞くと、このあたりが意識されていないと感じます。例えば、「なにか良い本ないだろうか?」とひとまず本屋に行って、店頭で目立つところにあるベストセラーの本を買って読む、というようなイメージ。つまり、「本を読むこと」自体が目的化されてしまっているわけです。

でも、そういった読書は文脈に繋がりがないから、読んでも記憶に残りにくいのかなと感じます。「思考の連続性」に欠けているからです。

例えば、これはファッションでも一緒ではないでしょうか。おしゃれな人は、自分の好みを押さえていて、一方で、その時に世間で流行っているものの文脈も知っていて、その一連の流れにお店やネットでの購入が位置づけられていて、いいなと思ったものが見つかった時に購入。それを着て外出する。

私はそういった「文脈」がわからないし、普段からファッションのことについて考えることはほとんどないので、服が足りない時は、とにかく無印良品に行ってみて、店頭でいいなと思ったのを買っています。そこには、文脈や思考の連続性がなく、結果的に垢抜けないファッションになってしまうわけです。

大切なのは、速読のような読書の最中のスキルではなく、普段から自分が知りたいと思うことについて思考し、そこに文脈をつけて、その流れの中に読書を位置づけることなのではないでしょうか。

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