グローバル経営の極北

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「怒り」をうまく使って仕事を成功させる秘訣

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「怒り」は、普通ネガティブなものと思われている。けれど、それをうまく「使いこなす」ことで、仕事を成功に導いてくれる場合がある。

「怒り」が自分を変えてくれた

例えば、こんなことがあった。

私が担当事業の翌年度の事業計画作成に関わっていたときのこと。ある経営数値を巡って、アメリカ人のCOOと現場のリーダー達は激しく対立していた。

計画作りの担当だった私は両者の板挟み。アグレッシブな数値を求めるCOOと、現実的な数値を求める現場リーダーの両方から「詰められる」毎日だった。

ある日の会議のあと、COOが真っ赤な顔をして我々を一人一人指差しながら怒鳴った。

「お前たちは何やってるんだ?あいつらをまったく説得できてないぞ。この仕事に本気なのは俺だけじゃないか!!

毎日のように深夜まで、それこそ身を粉にして仕事していた私はここで「キレた」。

「冗談じゃない、こっちがどれだけ本気で仕事してると思ってるんだ。そんなこと言うなよ!!!」

この頃の私はマネージャーですらないただのメンバー。COOは上級役員。外資系であっても(だからこそ)、こんなにあからさまに「怒り」をぶつけることは通常はご法度だ。

しかし、その時の私は本当に真剣に、のめり込んで仕事をしていたので、相手がだれであろうと「仕事に本気でない」などと言われることが許せなかったのだ。

COOはその勢いに驚いたのか、その場で私を叱責したりはせずに、逆にあとで別の日本人役員を通じて「すまなかった」と伝えてきてくれた。

この一件があったあと、私は計画の作成と合意形成に一層邁進し、結果として皆が納得する強い事業計画を作ることができた。

つまり「怒り」が私を成功に導いてくれたわけだ。なにがポイントだったのだろうか。

 腹をくくる

まずは怒りを通じて「腹をくくった」ことが重要。外資系でよく使われるのは「コミットメント」という言葉。

この一件の前の私は、COOとリーダーの板挟みになり、両者の言われるがままになっていた。だから、重要なポイントでどっちつかずになり、計画を前に進めることができていなかった。

つまり、COOや現場のリーダーという肩書きを過剰に尊重したり、恐れたりしていたことで、仕事の本質的な部分である「事業を本当によくする計画を作る」というところに十分にフォーカスできていなかったわけだ。

しかし、COO相手に怒鳴り返す、という「暴挙」で「もう後には引けない、俺がやるんだ」と心の底から思えるようになった。「怒り」というのは、非常に強い感情なので、こうした「強い決意」を支える力となってくれる。

人を引っ張る

一方で 「腹をくくった」だけでは仕事はうまくいかない。次に重要となるのは関係者を「引っ張る力」、つまりリーダーシップだ。

ここでも「怒り」は私を助けてくれた。自分の心の底からの強い感情を持って仕事に挑むことは、他の人にとって、理屈を越えた「迫力」となる。

真剣な場での仕事というのは、論理だけでうまくいくものではない。強い感情を持っていることは、それを直接表現しなくても相手に伝わっていく。

この時も、現場のリーダー達から散々なめられていて、僕の意見など全く聞き入れてもらえなかったのが、心の底に根源的な「怒り」を抱えながら仕事を推進していると、不思議な事に彼等がこちらの意見に耳を傾けてくれるようになってきた。

最後までやりきる

 そして、次に重要となるのは「やりきる力」だ。仕事にコミットし、リーダーシップを発揮しても、仕事は最後までやりきらなければ成果を出すことができない。

ここでも私にとって「怒り」は大きなポイントで、それはストレスの高い、タイトなスケジュールの事業計画作成の仕事を心を切らさずに推進し続ける上での「エンジン」となってくれていた。

私は性格的にはきわめて「負けず嫌い」なので、COOから言われた「お前たちは本気でやっていない」という言葉は心の底から悔しかったし、そんなことを言われてしまう状況になっていることに対する「怒り」も強かった。

そして、この時の思いが「仕事をなんとしてでも成功裏におわらせてやる」という形で自分を動機付けてくれたし、結果として最後まで「やりきる」ことができたのだと思う。

「怒り」に限らず、ネガティブな感情というのは、こちらの記事でもまとめたように、うまく向かい合うことで仕事の質を高めてくれる。ぜひとも自分の性格にあった、感情をうまく活用する方法を見つけ出してほしい。

 

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