グローバル経営の極北

グローバル経営の極北

グローバル経営を考える「素材」を提供します

経営

【お悩み】入社4年目27歳。工場の人事として学ぶべきことは?

よく皆さんからツイッターやメールで相談や質問を頂くことがあります。ご本人の同意をいただきましたので、先日頂いたキャリアについての質問と私の回答を書いてみます(なお、私の回答は加筆修正しています) 当方素材メーカーの工場で人事担当を4年間務め…

「ワトソン不振」は「イノベーションのジレンマ」の観点から捉えておきたい

この記事に対して「ワトソンとAWSを比較するのは適切でないのでは」というコメントを幾つか頂いたので、それに対しての見解をツイートしました。まとめておきます。 この記事でAWSと事業のタイプ違うので適切な比較ではないのではとの意見がありました。ポイ…

グローバル企業の経営変革を「物語」から学ぶ「臨床医」としての経営管理

※この記事はフィクションです。筆者の経験を下地にしていますが、設定、登場人物、数字などは全て実際のものと異なります。 過去noteで連載しよう、と試みつつ一回で挫折した、、「V字回復の経営」風に物語仕立てでグローバル企業の経営変革を描いた話がある…

「怒り」をうまく使って仕事を成功させる秘訣

「怒り」は、普通ネガティブなものと思われている。けれど、それをうまく「使いこなす」ことで、仕事を成功に導いてくれる場合がある。 「怒り」が自分を変えてくれた 例えば、こんなことがあった。 私が担当事業の翌年度の事業計画作成に関わっていたときの…

日本の大企業「30代の位置づけ中途半端」問題について

30代をどう過ごすべきか? 日本の大企業での「30代の位置づけ中途半端」問題ってあって、20代はわりと何でも自由にやれるし学びも多いのだけれど、次のステップとしてのマネジメント(課長)になれるのは40代が普通。なので30代の位置づけが曖昧で、その期間…

GoogleやTwitterに学ぶ転職者受け入れのコツ

昨日のエントリで触れたHBRの記事では、米企業の新規採用者のOnboardingプロセスについての工夫が多く挙げられていて、実務上とても参考になりそうなのでまとめてみたい。 Google まずはGoogleの仕組みについて。Googleでは、社員の入社日直前の日曜日に、マ…

「どんな状況でも仕事で成果を出すのがプロ」という主張の危うさについて

最近のネットは、成功した起業家や、注目企業で成果を出した人のインタビューや記事に溢れていて、そういった人への憧れや、何かを学び取りたいという皆の思いが強く感じられる。それ自体は特に悪いことではないし、学びを得られることも多いのだけど、一つ…

経営陣が現場で泥まみれにならずに「日本的経営」なんてできないのでは

僕は小売業には明るくないけれど、このインタビューは経営のあり方について示唆を与えてくれる。 まず、玉塚氏がIBM時代に柳井氏に「説教」されたと語るところ。 【玉塚】君は何をやりたいんだと言われました。僕が本当にやりたかったのはコンサルティングで…

Adobeのハーバード・ケーススタディーからクラウド時代の経営変革を考える

Google, Amazon AWS, Salesforceといった企業が切り開いてきたクラウドビジネスはエンタープライズIT産業の風景を完全に変えました。それは単にテクノロジーの進化という点に留まらず、現代の「経営」の基盤にも大きな影響を与えています。 この記事では、シ…

データ分析してみると「人事の常識」は間違ってるかも、というお話

Mckinsey Quarterlyは、経営の最前線のテーマについて幅広く触れた論考が読めるので重宝している。マッキンゼーのコンサルタント自身が執筆しているので、程よく現場感覚もあり、またデジタル化というテクノロジーの大きな流れもきちんと抑えているので、日…

優れたプレイヤーがマネジメントを嫌うわけ

僕は様々な部署のマネージャーとやり取りがあるのだけれど、プレイヤーとして優れた人ほど、マネジメントの立場で数字を管理したり、人を方向づけたりすることを、どこか「純粋でない」仕事と思っているなと感じる時がある。それはそれで一つの見識と言える…

なぜ目標を立てることが成功の秘訣なのか~産業・組織心理学から読み解く

産業・組織心理学エッセンシャルズ 作者: 田中堅一郎 出版社/メーカー: ナカニシヤ出版 発売日: 2011/06 メディア: 単行本 この商品を含むブログを見る 今日は最近じっくり読んで勉強しているこの本のご紹介。 経営管理の仕事をしていると、組織や人のマネジ…

「ダメならクビ」がハイテク産業の勢いを支えている理由

いま一緒に仕事をしている事業部長はなかなか含蓄のあることを言うのだけれど、この前こんなことを言っていた。 僕のポジション(シニア・ディレクター)って、運や政治に左右されることも多いから、急にポジション失うこともよくある。それはしかたないのよ…

米投資銀行の「Google化」について

next.ft.com ゴールドマン・サックスの新卒応募が25万人を越えた、というFinancial Timesの記事について触れたい。 まず、この記事の背景にあるのは、アメリカでは金融危機後の規制強化と業績不振、高額報酬への世間からの強い批判、極端な長時間労働、など…

ベネッセ原田社長の退任から透ける「現場の抵抗」問題解決の難しさ

business.nikkeibp.co.jp ベネッセの原田社長が退任を発表した。この日経ビジネスの記事では、彼が就任当時に漏らしたこんなコメントに触れている。 ベネッセの社員は教材作りなどで優秀だが、学級委員タイプでマーケティングや財務などの経営の基本ができて…

パワポ1枚でビシっと決める 経営陣から合意をとりつけるコツとは?

経営陣によるビジネスレビューに参加することが多いのだけれど、いつも気になるのは、パワポで10枚以上になるような資料を作ってくる人たちのこと。しかも、ご丁寧に1枚目はデータの前提や定義からはじまり、その後、一枚一枚彼らの考えるロジックが淡々…

留学生から敬遠される日本企業

「外国人からは「役割や仕事内容が不透明」「能力や成果に応じた人事評価が不十分」「長時間労働」などの声があるという。学生からは「日本の就職活動の仕組みが独特で分からない」との不満も指摘さされた」 最近では、グローバル化の必要性を強調しない日本…

メールでの議論やめませんか?

僕は経営管理を仕事としているので、複数のチームを俯瞰的に眺めてうまくいっているか、なにか問題がないかといつも気を配っている。 そうした仕事をしていると痛感するのは、チーム内もしくはチーム間のコミュニケーションや情報流通が滞ることで全体の生産…

グローバル企業のマネージャーは「経営陣」である

僕が前職の米グローバル企業ではじめて管理職になった時に感じたのは、会社から期待されるステージが一つ上がったなということだった。もっと言うと、マネージャーになるということは経営陣の一人になる、ということだと感じた。 これには「外資系」にいる人…

サイボウズ「ちゃんと赤字になった」の背景とは?

サイボウズの直近の決算は「赤字」だった。青野社長の「ちゃんと赤字になった」というコメントの背景に触れたい。 重要なポイントは、クラウドのソフトウェア企業の多くは「赤字」決算を続けているということ。以下米の代表的なクラウドソフトウェアの企業の…

電通の海外&デジタル事業強化は着々と進行中

電通の新たな買収(カナダのデータ分析のコンサルティング会社)が発表されていた。電通は海外事業&デジタル事業強化に舵を切っている。 そこで、直近の中期経営計画を見てみる。 ◆中期経営計画 “Dentsu 2017 and Beyond” これまでの進捗と今後の展望http:/…

「ムーアの法則」後はどうなるか?- エコノミスト「コンピューティングの未来」

今週のエコノミストの巻頭記事は「コンピューティングの未来」について。いま起きている変化について簡潔にまとめられている。 ポイントはムーアの法則がいよいよあてはまらなくなってきたかも、という点。今後も演算能力の拡大は続くけれど、今までのような…

保育園問題をコンサル経営の視点から考える

こんな記事が話題になっていた。 自治体が株式会社の参入を渋る、という構図自体は大きな課題だが、コンサル事業の経営を見ている身からすると、保育事業は民間事業者の参入を促しても構造的に難しい側面を抱えているのではないかと感じている。 保育園の収…

データが導く新しい「人事」の姿

いま僕が在籍している米企業では毎年従業員サーベイを実施している。最近その結果を見ることができたのだけれど、とても興味深かった。外部ベンダーのクラウドのソフトウェアを使って、エンゲージメントの深さ、マネジメントの巧拙、企業戦略の周知、オフィ…

意思決定することは「仕事」です

この記事(なぜグローバル企業の経営陣は「定時退社」するのか?)はありがたいことに多くの人に読んでもらっており、PVは60,000を越えて、Facebookのシェアも5716までいった。 この記事で言いたかったことの一つが、「意思決定は仕事である」ということ。前…

海外事業のマネジメントに苦しむ日本企業

楽天が最新の決算で電子書籍のKoboをはじめとした海外事業の減損を行ったことが話題になっていた。 ネットでは、海外事業の苦戦を「英語公用語」化と結びつけて揶揄する人も多くいたけれど、当然ながらそれは本質的な部分ではない。 僕は楽天の事業領域には…

「決められない」シャープの迷走を笑えない理由

シャープの経営が迷走している。産業革新機構による支援でほぼ決まりとなっていた状況から、鴻海が7,000億円と機構案を大きく上回る金額を提示し、一点鴻海案が有力と噂されている。こうした事態に対して多くの人がシャープの経営の「稚拙」さを指摘(揶揄)…

リーダーシップとはなにかを教えてくれた部下のRさんのこと

僕がマネージャーとしてまだまだ未熟だった頃、人事担当役員からこんな言葉をもらった。 「私はメンバーを自分の子供だと思ってるのよ」 その役員は非常にアグレッシブで、推進力のある人だったので、この言葉を聞いて意外な印象を持った。そして正直「子供…

なぜグローバル企業の経営陣は「定時退社」するのか? 

グローバル企業の経営陣の退社は早い。突発的な事態がなければ、定時の6時にはまず帰る。なので、遅い時間にミーティングが入ったりすると、露骨に不機嫌になったりする。これはなぜだろうか? 意思決定の質が落ちてしまう 一番大きな理由は、コンディション…

グローバルの新卒人気企業ランキングにみる、日本でのコンサルキャリア構築の難しさ

Universum Globalの「新卒」で働きたい会社ランキング(主要12カ国*1の合計20万人の学生対象)によると、Business分野の結果は以下のとおりになっている。Googleがやはり1位だが、2位 EY, 3位 PwC, 4位 KPMG, 5位 Deloitteと上位を会計系ファームが独占して…